フリーランスエンジニアはすぐクビに!?クビになる原因や対策について知ろう
フリーランスエンジニアは一般的な会社員エンジニアとは違い、いつクビになっても文句が言えない働き方です。そのため突然のクビ(仕事がなくなる)によって予定していた収入が得られず、生活に支障が出るケースも多いのが現実。
そこで、ここではフリーランスエンジニアがクビになる主な原因や対策について解説します。
目次
突然クビも!? フリーランスエンジニアという働き方の実態とは?
フリーランスエンジニアはクビ、つまり、仕事がなくなるリスクが高い働き方です。
では、そんな不安定なフリーランスエンジニアの働き方の実態はどうなっているのでしょうか。
フリーランスエンジニアは契約終了によって仕事が終わる
フリーランスエンジニアは自営業者であり、特定の企業に正社員として雇用されているわけではないため、労働法の保護の範囲外にあります。したがって、特定のプロジェクトや請負の仕事が完了すれば「契約終了」という形で仕事が終わります。場合によっては成果物の瑕疵や重大な契約違反によって契約が終了することもあるでしょう。
一方、正社員を解雇するには非常に厳しい条件が課されています。これは法律が従業員に比較的強い保護を与えているからであり、合理的な理由なしに「突然」解雇されることは一般的ではありません。
たとえば、業績悪化によるリストラ、重大な職務違反といったある意味解雇がやむを得ない場合でも、解雇前に警告や改善の機会を与えるなど公正な手続きが求められますし、解雇の際は通常30日前の予告、または予告なしで30日分の平均賃金を支払うことが労働基準法で定められています。不当解雇と判断された場合は復職や損害賠償を求めることも可能です。
フリーランスエンジニアは会社都合でクビになっても保障がない
「もしクライアントからクビを切られても、失業保険でしばらくは何とかなるんじゃないか?」。こう思われるかもしれません。
しかし、原則としてフリーランスや自営業者は失業保険(失業手当)の対象外です。なぜなら、雇用保険は雇用契約に基づいて働く従業員(契約社員や派遣社員、パート・アルバイトを含む)を対象としているからです。
ですから、フリーランスエンジニアが“クビ状態”となり、収入を確保できなくなった場合は自力で立て直すか、再就職を検討するかを迫られることになります。
クビになる可能性を念頭に置いて働く必要がある
フリーランスエンジニアとして働く限り、常に仕事がなくなる可能性を考えて行動しなければなりません。複数のエージェントやクラウドソーシングサイトに登録しておいたり、普段から貯蓄に励んだりするなど、対策を立てておく必要ががあります。言い方を変えれば、「常に最悪の事態に備えておく」といった表現が妥当かもしれません。
フリーランスエンジニアがクビになる主な理由
フリーランスエンジニアがクビになる際には、基本的に何らかの理由があります。クビにつながる理由を確認し、自分がその対象にならないように立ち回ることも、フリーランスエンジニアとして活躍していくためのコツです。
以下は、フリーランスエンジニアがクビになる際のよく挙げられる理由の一例です。
コミュニケーションが上手く取れない
フリーランスエンジニアはクライアントと密にコミュニケーションを取り、仕事の詳細をしっかりと把握する必要があります。コミュニケーションが不足していると、仕様通りの仕事ができなかったり、伝達ミスで全体の業務に支障が出たりするリスクがあるからです。
そのため、コミュニケーションが上手く取れないフリーランスエンジニアは、クビになる可能性が高くなります。リモートワークで働く場合はコミュニケーションの齟齬が発生しやすいため注意が必要です。
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クライアント側の財務事情
クライアント側の財務事情が原因となってクビになるケースも珍しくありません。プロジェクトにかける予算が削減されたり、人員過多を改善したりする場合には、委託契約をしているフリーランスエンジニアからクビを切られます。
事業が上手くいっていない企業や、資金面が不安定なベンチャー企業と仕事をする際には、突然の契約終了に注意が必要です。
このような事態を防ぐため、念のため仕事を請け負う際には相手の企業情報や経営状態を可能な範囲で調べたり、途中解除にかかる条件について契約締結の際にクライアントと話し合っておいたりすることをおすすめします。
実力不足によるクビ
フリーランスエンジニアとしての実力不足が指摘されると、それを原因にクビになるケースがあります。クライアントが要求するスキルを発揮できず、仕事をこなせなかった場合にはクビになる可能性が高いでしょう。
クビにならないためには、自分のスキルと要求されるスキルを擦り合わせて、要件を満たしている案件に応募することがポイントです。経歴や取得スキルについて嘘をつくと、クライアントの要求を満たせずに契約解除につながってしまいます。
指示通りの仕事ができない
フリーランスエンジニアは自由に働ける職業ですが、それは「自分勝手に仕事をしてもいい」という意味ではありません。クライアントの指示に従わず、自分のルールを優先して働くようなことがあると、協調性のなさを理由にクビになる可能性があります。
自分の勝手な行動によって、ロジェクトに支障が出た場合、損害賠償請求などのトラブルに発展することも懸念されます。フリーランスエンジニアとして働く際には、クライアントの指示に従い、求められる成果を出すことが大切です。
契約の満了
フリーランスエンジニアの案件は、基本的に仕事の期間が最初に決められています。契約満了を迎えた場合には、そのまま終了となるケースも多いです。契約解除はクビとは異なりますが、仕事がなくなるという点ではフリーランスエンジニアにとって重大です。
契約期間を確認し、満了になる少し前(終了1ヶ月前程度)から別の案件に応募するなど、仕事を途絶えさせない工夫が求められます。プロジェクトによっては契約を延長し、そのまま仕事を続けられる可能性もあるでしょう。
クビになりやすいフリーランスエンジニアの特徴とは?
上記の「フリーランスエンジニアがクビになる主な理由」をもっと掘り下げて、次は「クビになりやすいフリーランスエンジニアの特徴」を見ていきましょう。次に挙げる特徴があるエンジニアは、たとえクライアント企業に財政的な問題がない場合でもクビを切られる可能性があります。
期限や時間を守れない
期限や時間を守れないフリーランスエンジニアはクビになりやすい傾向にあります。プロジェクトによっては些細な遅れが全体の進捗に影響するからです。そのため、フリーランスエンジニアはしっかりと期間や時間を守り、予定通りに行動することが求められます。
チームでの仕事が苦手
チームでの仕事が苦手なフリーランスエンジニアもクビになりやすいです。実際に業務をしているときは1人でも、その本質はチームでの仕事になります。
そのためチームのことを考えられず、個人の都合を優先するフリーランスエンジニアは仕事に悪影響があると判断されてクビになる可能性が高まります。普段からチームで働くことを意識し、周囲への気配りを忘れないことが、フリーランスエンジニアとして長く活躍するポイントです。
同じミスを繰り返す
人間である限り、どうしても仕事中にミスは発生してしまいます。しかし、何度も同じミスを繰り返し、改善が見られない場合には、クビを宣告される原因になり得ます。担当する領域によっては、些細なミスが大きなトラブルに発展する可能性があるからです。
仕事を任されたのなら、可能な限りミスをしない心構えで業務に向かうことが大切です。
もしミスをしても、原因と対策を考えて行動すればクライアントからの評価が大きく下がることはありません。
新しいスキルの習得に関心がない
エンジニアは新しい技術を積極的に習得している人材ほどクライアントから高く評価されます。逆に新しいスキルの習得に関心がなく、古い技術だけを使い続けている場合は徐々にクライアントの要求に応えられなくなりますし、向上心の低さを理由にクビの対象となる可能性があります。
仕事をしながら新しいスキルを習得することは、簡単なことではありません。しかし、エンジニアとして仕事を続けるには積極的に新しいスキルの習得し、自分自身のレベルアップに時間を割くことが重要です。これは会社員、フリーランスを問わずエンジニアの宿命だと言って良いでしょう。
コミュニケーションに難がある
「フリーランスエンジニアがクビになる主な理由」でも挙げましたが、フリーランスエンジニアとしてどれだけ能力が高くても、コミュニケーションに難がある場合は契約途中でクビ、または契約更新はなしになる可能性があります。コミュニケーションが上手く取れず、「事前に伝えたことを踏まえて仕事ができていない」「ほかの仕事内容と混同している」といったことが続くと、業務に大きな支障が出るからです。
コミュニケーションを取る際には伝えたいことはわかりやすく端的に話しつつ、相手の話にもしっかり耳を傾けるようにしましょう。重要なことはメモを取り、チャットやメールもこまめに確認して早く返信するように意識するのもポイントです。
フリーランスエンジニアとして働く際にはクビにならないための対策
少しでもクビになる可能性を下げるために、事前に対策を実行しておくことが重要です。
以下では、フリーランスエンジニアがクビにならないための対策を解説します。
積極的にクライアントとコミュニケーションを取る
フリーランスエンジニアは積極的にクライアントとコミュニケーションを取り、信頼関係を構築しておきましょう。普段からコミュニケーションが取れていれば、問題が発生しても相談しやすくなり、大きなトラブルに発展するのを防げます。
信頼されるフリーランスエンジニアになれれば、より大きな仕事を任せられる可能性も高まるでしょう。
納期・スケジュールを厳守する
納期・スケジュールを厳守しましょう。そのためには、現実的な納期設定や効率的なタイムマネジメント、定期的な進捗報告、問題発生時の迅速な対応、作業の優先順位付けが重要です。これらを実践することで、信頼性を高め、クライアントとの長期的な関係を築くことができます。
当然ながら、品質の維持も重要です。期限を守っていても品質が基準を満たしていなければ意味がありません。
自分のできない仕事は請け負わない
フリーランスエンジニアとして働く際には自分のできる仕事の範囲をしっかりと把握し、できないことを請け負わないのもポイントです。自分の力量を把握できていないと、実力不足でクビになる可能性があります。無理をせずに自分が対応できる範囲で、仕事をこなすことも重要です。
スキルアップに励む
フリーランスエンジニアとして長く働き続けるのなら、スキルアップに励むのもポイントです。今よりも高いレベルで働けるようになれば、結果的に職場における自分の重要度が高まり、クビになる可能性を下げられます。
IT業界は新しい技術に高い需要と価値がつく業界ですから、技術の流行は必ず押さえ、積極的にキャッチアップする努力をしましょう。
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得意分野を持つ
特定の業界や技術に詳しいエンジニアは重宝される傾向があります。得意分野があれば、新たなプロジェクトに参画できる可能性が高まりますから、得意分野はぜひ作っておきたいところです。「これだけは誰にも負けない」というレベルまで極めれば、他のエンジニアとの差別化も図れます。
安定して案件を受注できるサービスを利用する
近年はフリーランスエンジニアの増加に伴い、案件を紹介してくれるエージェントも増えています。常に複数の案件を保有・紹介してくれるので、案件探しと営業の手間が省けて便利です。
また、福利厚生、確定申告手続きのサポート、健康診断などの付帯サービスが充実しているエージェントも登場していますから、積極的に活用しましょう。
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まとめ
フリーランスエンジニアとしての道は予測不可能で、ある種挑戦的な働き方です。しかし、適切なスキルセットの習得とコミュニケーション能力、そして市場の変化に迅速に対応する能力を身につければ自由なライフスタイルはもちろん、収入のアップも望めます。
無計画なフリーランス転向で後悔しないためにも、独立前から万が一のことを念頭に置いて準備しましょう。
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