フリーランスエンジニアの末路は悲惨?そう言われる理由や対策を解説

フリーランスエンジニアの末路は悲惨?そう言われる理由や対策を解説

「フリーランスエンジニアの末路が悲惨だと聞いたけど本当?」「これからフリーランスエンジニアとして活動を始めようと考えているから不安…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
確かに、インターネットで検索してみると「フリーランスエンジニアの末路は不安」というタイトルの記事が多く確認できます。
そこで、ここではフリーランスエンジニアが悲惨な末路を辿ると言われている理由や、それを回避するために行うべきこと、悲惨な末路を辿ってしまうエンジニアの特徴について詳しく解説します。

フリーランスエンジニアの末路が悲惨だと言われる理由とは?

会社という組織から離れ、自由度の高い働き方ができるといわれているフリーランスエンジニア。「いつかはフリーランスに」と独立を目指すエンジニアが多いですが、現実はなかなか厳しいようです。
冒頭の通り、インターネット検索でフリーランスエンジニアという言葉とセットで「末路が悲惨」などと出てくるのは、フリーランスエンジニアを取り巻く厳しい環境を反映しているからでしょう。
ではなぜ、このようなことをいわれてしまうのでしょうか。

フリーランスエンジニアは思うほど自由ではない=実は超多忙!?

一般的なイメージでは、フリーランスエンジニアは自由な働き方ができると思われがちです。しかし、現実は厳しいものであり、多くのフリーランスエンジニアはさまざまな制約を抱えながら仕事をしています。具体的には、以下のような制約が設けられており、自由に働けないことも多いです。

  • プロジェクトのスケジュールに合わせて働かなければならないことがある
  • クライアントとの契約条件や納期に従わなければならない
  • クライアントからの多少厳しい要望や指示に従わなければならないことがある

もちろん、他の雇用形態と比較すると柔軟性や自己裁量の度合いは高いと言えますが、完全に自由ではないことを理解しておく必要があります。

仕事の受注が安定しない

フリーランスエンジニアは常に新しい仕事を見つける必要があります。仕事の受注が安定せず、時には会社員の収入以下になってしまうことも。営業や交渉など、常に収入を安定させるために行動し続けなければならないことは大きなデメリットだと言えるでしょう。仕事を自分自身の力で見つけ、契約まで漕ぎつけることは決して楽ではない道のりです。

年収に波がある

フリーランスエンジニアの年収は、プロジェクトやクライアントの状況によって大きく変動します。一部の成功したプロジェクトで大きな金額が入ってくることがある一方、人によっては案件の契約が切れて突然収入がゼロになることもあるでしょう。

IT人材紹介事業を展開する株式会社ギークニアが実施した「フリーランスエンジニアの意識調査」では、フリーランスエンジニアで感じるデメリットについての質問で、「収入の不安定性」と回答した人が59.7%となっています。この調査では全回答中1位となっており、多くの方が収入に対して不安を感じていることがわかります。
(参照:「フリーランスエンジニアの意識調査」

仕事に追われてスキルアップが難しい

フリーランスエンジニアは自己啓発とスキルアップを継続的に行う必要があります。
しかしながら、案件に追われている状態で新しい技術を勉強することは想像以上に難しく、スキルアップの機会が激減した結果、仕事も減っていくことがあります。
当然ながら、フリーランスエンジニアは需要があってはじめて成立するものですから、案件を獲得できなければ無職となってしまいます。

周りに仲間がいない

フリーランスエンジニアはあくまで“外部スタッフ”であり、強い孤独を感じることがあります。
このような状況で仕事を続けるとストレスがたまったり、モチベーションが低下したりする場合があるため、フリーランスとして働くことに辛さを感じてしまうエンジニアは意外にも多いものです。

年齢を重ねると仕事が少なくなる

年齢を重ねると作業の集中力が持続しなくなったり、技術の進化や市場の変化に対応できずエンジニアとしての需要が少なくなったりします。また、案件自体に年齢制限があることも。しかし、案件によっては年齢を重ねることで経験や知識が蓄積され、他のエンジニアにはない価値を提供することも可能ですし、ミドル・シニアの年齢でも応募できる案件はあります。

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福利厚生がない

フリーランスエンジニアとして働く場合は福利厚生がありません。また、社会保険や年金は全額自己負担となるため、会社員時代より金銭的な負担は増えます。
負担が増えた分は稼いで補填するしかありませんから、こういった点に不安を感じ始めて会社員に戻るエンジニアも少なくありません。

社会的信用が低くなりがち

フリーランスエンジニアは正規の雇用形態ではなく、収入も不安定と見なされるため、社会的・経済的な信用が低くなることがあります。その結果、かかわるスタッフの身元や信頼性が重視されるようなプロジェクトへの参加が難しくなったり、住宅ローンやクレジットカードの審査が通りづらくなったりするケースがある点は留意すべきでしょう。

単価を低く見積もられがち

案件獲得競争の激しさから、単価を低く見積もらなければならないこともあります。
これはフリーランスとして独立した直後にありがちですが、ほかのエンジニアとの競争に勝てないスキルのままだった場合や、うまく自身を売り込めなかった場合も、やはり低く見積もることになってしまうでしょう。

フリーランスの悲惨な末路を辿ってしまうエンジニアの特徴

成功を収める者がいる一方で、悲惨な末路を辿ってしまうケースも確かに存在するのがフリーランスエンジニアの現実です。
では、フリーランスとして失敗するエンジニアにはどのような共通点があるのでしょうか。

納期を守らない

フリーランスエンジニアはスケジュールや納期を厳守することが求められます。納期を守らない傾向があると、クライアントの信頼を損ねることになり、今後案件を任せてもらえなくなる可能性があります。社会人のルールとして納期を遵守するよう心がけましょう。

報連相ができない

フリーランスエンジニアは、クライアントやチームとの報連相を円滑に行う必要があります。つまり、コミュニケーションスキルが必要になるということですが、これはプロジェクトの進行をスムーズにするだけでなく、関係性を築き、信頼を深めることにも繋がります。

都合が悪くなると音信不通になる

フリーランスエンジニアはプロジェクトに対して責任を持つ必要があります。都合が悪くなった場合に途中で仕事を放棄してしまうとクライアントの評価はもちろん下がりますし、IT業界内でも悪い評判が出回ってしまう可能性があります。一見広そうに見えるIT業界ですが、意外にも企業間で何かしらの取引や交流があることが多く、想像以上に世間は狭いのです。
悪評で門前払いされるような事態にならないよう、自身のスキルレベルに合った案件を選び、最後まで責任を持って業務にあたるようにしましょう。

SNSなどでクライアントの悪口を書く

フリーランスエンジニアは個人としてのイメージも重要です。クライアントの悪口を公に発信する行為は、信頼関係を損ねるだけでなく、仕事の機会を失う可能性にもつながります。
もし、クライアントに非があると感じた場合でも、問題解決に向けてこちら側が何かすべきことはないかと改善点を考えることが大切です。

経費の管理が甘い

フリーランスエンジニアは、自身の経費管理にも責任を持つ必要があります。経費を不正に利用したり適当に帳簿をつけたりすると、税務署から不正申告と判断され、追徴課税などの悲惨な末路を辿ってしまうことがあります。
フリーランスとして活動するうえで経費の管理は避けては通れない道です。エンジニアとしての技術を磨くだけではなく、個人事業主としての最低限のルールを学んでおきましょう。

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フリーランスエンジニアが悲惨な末路を辿らないために行うべきこと

ここまでフリーランスエンジニアの悲惨な末路について見てきましたが、このような末路を辿らないためにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、フリーランスエンジニアが悲惨な末路を辿らないために行うべきこと4点を解説します。

仕事量をコントロールする

仕事量を適切にコントロールすることは非常に重要です。なぜなら、仕事量が過度に増えると、健康やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があるからです。たとえば、ストレスや疲労が蓄積され、仕事の品質が低下することが考えられます。
フリーランスエンジニアとして長く活動を続けるためにも、仕事量を上手にコントロールしながら自分自身の健康を守りましょう。

納期を守る

言うまでもありませんが、納期を守ることは社会人のルールです。しっかりスケールを管理して納期に遅れが出ないように努めてください。どうしても遅れそうなときは早めに連絡しましょう。この連絡があるかどうかであなたへの印象が変わります。今までの仕事ぶりが評価されていても、連絡せず納期に遅れるようなことがあれば印象は一気に悪くなります。

フリーランスになってなりたい姿があるのかを確認する

フリーランスになる目的や目標を明確にすることは非常に重要です。なぜなら、フリーランスになる理由や目標が明確でない場合、モチベーションが低下したり、ただ仕事をこなすだけでスキルアップの機会を逃したりしてしまいます。ただ「会社員でいたくない」「自由でいたい」だけではフリーランスであり続けることは難しくなるでしょう。
ですから、自分がなりたい姿や達成したい目標を明確にし、それに向かって計画を立てておくことをおすすめします。たとえば、以下のような目標です。

  • フリーランスエンジニアをまとめる会社を作る
  • より大規模かつ高単価の案件を受注する
  • フリーランスとして実績を積み、大手会社に再就職する
  • 知識を共有し、他のエンジニアや学生にメンタリングや教育を提供するサービスを作る
  • ブログやSNSを通じて業界内での認知度を高め、パーソナルブランドを構築する
  • 特定の業界(金融、ヘルスケアなど)や技術分野(データサイエンス、AIなど)での専門知識を深め、その分野でのエキスパートとして認知される

フリーランスになってからも常に学び続ける

フリーランスエンジニアとして成功するためには常に学び続ける姿勢が欠かせません。新しい技術やトレンドに対応できるよう、積極的な学習を心がけましょう。最新のプログラミング言語や開発ツールについて情報を収集し、自己啓発のために継続的学習することが重要です。
また、他のフリーランスエンジニアとの交流やコミュニティ活動に参加することも、新たな知識や経験を得るために効果のある方法となります。

フリーランスのエージェントを活用する

案件探しが難航する場合には、フリーランスエンジニア向けのエージェントを活用することも一つの方法です。エージェントは仕事のマッチングや交渉、契約の管理などの面でフリーランスエンジニアの活動をサポートしてくれます。また、スキルアップのための講習を行ってくれたり、福利厚生を提供してくれたりするところもあるので、状況に合わせて必要なサポートがあるエージェントを選びましょう。

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まとめ

フリーランスエンジニアは、様々な困難や課題に直面することがありますが、適切な対策やマインドセットを持つことで、悲惨な末路を回避できます。
フリーランスは自分自身がある意味“商品”ですから、その商品を魅力的に見せる努力は怠らないようにしたいものです。

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