【入門】Javaの基礎知識や特徴、挫折ポイントも解説!
「Java」は、長年にわたり人気があるサーバーサイトプログラミング言語の一つです。
OSを選ばない高い汎用性ゆえ、さまざまなWebサービスや業務システムの開発に導入されています。高校や大学の情報処理科目でも扱われることがある言語なので気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここではJavaの特徴をはじめとする基礎知識や挫折ポイント、始め方など、“Java入門”となる基礎知識をわかりやすく解説します。
目次
プログラミング言語の「Java」とは?
まず、プログラミング言語の「Java」について、その特徴や魅力、JavaScriptとの違いを解説します。
Javaの特徴は「オブジェクト指向」
まずお伝えすべきJavaの特徴は「オブジェクト指向」の言語である点です。
オブジェクト指向とはJavaの記述方法のことで、プログラミング前の設計段階で必要になる考え方のこと。
オブジェクト指向では、1つのプログラムに対して要素や機能ごとのクラス単位に細かく分けて記述します。たとえば、自動車をオブジェクト指向で実装する場合には、「車クラス」のなかに、機能・外観・動作など、車に必要な要素ごとに小クラスへ分けて設計します。
このように要素別にまとめられているため、内容を変更する際にプログラム内に散らばった要素を探さなくても、該当するクラスだけに注目すればいいというメリットがあります。そのため、オブジェクト指向に沿っていないとJavaのメリットがないのと同然になってしまいます。
Javaによるプログラミングを理解するうえで、オブジェクト指向の理解は大前提であり、しっかり認識しておいていただきたいポイントです。
Javaの魅力はOSを選ばない汎用性の高さ
幅広い分野の開発で採用されているJavaですが、その魅力の1つは「OSを選ばない汎用性の高さ」にあります。Javaでプログラミングした内容は、仮想マシンの「JVM」によって各OSに合わせた記述形式に変換され、その変換後の内容がOS上で実行されます。この仕組みにより、JavaではOS環境に合わせてプログラミングの記述内容を変更する必要がなくなるのです。
一方でアセンブリ言語のように、多くのプログラミング言語は直接OS上で実行されるのでOSに依存しますから、Windowsで書かれた内容がLinux環境では動かないといったことが多々あります。
JavaはOS環境を気にする必要がない分、開発しやすく、いつの間にか消えていくプログラミング言語が多くあるなかで20年以上も使われ続けています。
「JavaScript」との違い
Javaと名称が似ているプログラミング言語に「JavaScript」がありますが、JavaとJavaScriptはまったく別物。その違いはそれぞれ得意分野に表れます。
JavaScript はWebサイトのアニメーションやボタンなどの直接ユーザーから見える部分に動き与えること、Javaはデータベースやユーザー認証などWebアプリケーションの内部機能を構築することを得意とします。
つまり、JavaScriptはフロントエンド側の開発、Javaはサーバーサイド側の開発に適しているという違いがあるのです。
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Javaでできること・不得意なこととは?
Javaでできること
Javaは活用できる場面の幅が非常に広く、一般的なものであれば大抵は開発できるといわれるほど、「できること・作れるもの」が多いのが特徴。
具体的には
- Webサービス(ニュースサイト、ECサイト、SNS、文書管理システム、電子契約システムなど)
- 業務システム(企業の各種業務遂行を支えるコンピューターシステム)
- アプリ(PC・スマホ)
- IoT(自動車や家電など”モノ”とインターネットをつなげて機能を拡張する技術)
- ゲーム(世界的人気ゲーム「Minecraft(マインクラフト)」が有名です)
など。このオールマイティーさゆえ、Javaの求人数は他の言語を比べて多い傾向が見られます。
Javaが不得意なこと
しかし、そんなJavaにも不得意な分野があります。たとえば、次のようなものがその代表的な例です。
Webサービスのフロントエンド開発
Javaにはバックエンド向けのフレームワークがたくさん存在しますが、フロントエンド向けのフレームワークはあまり充実していません。そのため、JavaでWebサービスのフロントエンド側を開発するのはおすすめしません。
AI開発
JavaはAI開発にも十分活用できるので「完全に不得意」というわけではありませんが、Pythonと比べるとAI開発向けのフレームワークやライブラリが充実していないため、工数が多くかかってしまう場合があります。
初めてのプログラミング学習にJavaをおすすめする理由
Javaは同じサーバーサイド言語であるPythonやRubyと比べると習得難易度が高い言語ですが、次のような理由から初めてのプログラミング学習でもすすめられることが多くなっています。
未経験からでも学べる環境が整っている
確かに「簡単」とは言えないJavaですが、さまざまな開発現場で採用され続けているプログラミング言語であるため、Java関連の参考書や学習サイトが豊富です。
また、プログラミングスクールでも講座が用意されていることが多く、学習環境は非常に恵まれているので未経験者でも自分に合った学習方法が見つかりやすいのです。
とにかく高需要なのでエンジニアへの転職には最適
未経験というハンデを克服してプログラミングを習得できたとしても、需要の低い言語であれば求人が少なく、転職活動で苦戦します。
この点、Javaは高需要なので求人数も多く、本気でエンジニアへの転職を目指す未経験者にはおすすめの言語と言えるでしょう。
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Javaを用いたプログラミングの3大挫折ポイント
初めてJavaでプログラミングに挑戦する場合、思った以上にうまく進まないことが多く、挫折がつきものです。
ここでは、Java初心者がプログラミング学習する際にありがちな挫折ポイント3点をご紹介します。
開発環境の構築に手こずる
Javaの開発環境を一から自力で整えるのは、やることが多く大変です。Java初心者の場合はプログラミングを始める前に開発環境の構築で挫折してしまう人も少なくありません。
開発環境で挫折しないためにはオリジナル環境を作るのではなく、必要なツールがひと通り揃っている統合開発環境(IDE)の利用がおすすめです。自分が作業しやすいような開発環境にこだわるのは、ある程度慣れてからにしましょう。
オブジェクト指向に慣れない
「Javaのオブジェクト指向」について何となく理解できていても、いざ実装するときに設計に落とし込めず、挫折を感じる人は多いでしょう。
しかし、Javaに限らず、プログラミングの習得に近道はありません。「コードを書いて動かす」を何度も繰り返して体で覚えるのが最善の道なのです。
慣れて使いこなせるまで毎日少しでもいいのでコードを書き続けましょう。
記述量が多くエラーを特定しづらい
Javaは文法やコーディングのルールが多いため、必然的に記述量も多くなります。そしてその記述量の多さがエラーの原因となることも少なくありません。記述量が多くなればエラーの原因を特定することも難しくなりますから、これがJavaのプログラミング難易度を一層押し上げているのです。
RubyやPythonなど、割とすっきりした記述のプログラミング言語に慣れている場合は戸惑うことが多いでしょう。
このようなことから、Java未経験者は”質問できる相手”を見つけておくことをおすすめします。
プログラミングスクールをはじめ、次のようなサービスでもエラーの解決方法を相談できるので活用してみてはいかがでしょうか。
- レビュマ(プロエンジニアに1000円からコードレビューしてもらえるスキルマッチングサービスです。対応言語は100種類以上。)
- Qiita(技術関連の知識を記録・共有できるコミュニティサイトです。質問に対する回答を募集できます)
- MENTA(プログラミングはもちろん、Webデザインや動画制作、マーケティング、語学などのプロに教えてもらったり、相談できたりするメンターサービスです)
- TechMe(現役エンジニアがスポットで相談に乗ってくれるサービスです。)
- TIME TICKET(知識やスキルを売買できるサービスです。IT/プログラミングのカテゴリーから相談に乗ってくれるエンジニアを探せます)
【簡単3ステップ】Javaを用いたプログラミングの始め方
Javaを用いたプログラミングを始めるためには学習環境を整える必要があります。
ここではJavaを用いたプログラミングの始め方について、次の3つのステップに沿って紹介しましょう。
1. パソコンを用意する
Javaでプログラミングを始めるためには当然、パソコンを用意する必要があります。スムーズに学習・開発するためにはミドルレンジ以上のパソコンを購入しておくと安心です。
パソコンのスペックはパソコン上で行うすべてのパフォーマンスに大きな影響を与えますから、ここは「最低でもミドルレンジ」と考えたいところ。
具体的にはメモリ数が8GB、CPUはCorei5以上がおすすめです。
2. パソコンに統合開発環境をインストール・設定する
パソコンが準備できれば、次はパソコン内の開発環境をJava用に整えましょう。
わざわざツールをインストールしなくとも、パソコンに標準装備されている「メモ帳」と「コマンドプロンプト」などを併用してプログラミング(開発)することも可能ですが、複数の開発環境を操作するのに慣れるまでは時間がかかるため、エディタ・コンパイラ・デバッグ機能が1つのツール上で操作できる統合開発環境(IDE)をインストールすることをおすすめします。
Java向けの統合開発環境はたくさんありますが、未経験者の場合には日本語に対応し、日本語の解説資料も多く、誰でも使いやすい「Eclipse」がおすすめです。
使いたい統合開発環境が決まったら、公式サイトから自分のパソコンにインストールして、プログラミングを始められるよう説明を読みながら設定を進めましょう。
3. Javaの実行方法を理解する
環境構築が完了した後は、Javaで記述したソースコードを動かすための実行方法を理解する必要があります。
たとえば、Eclipseを使った実行方法の大まかな流れは次の通り。
- 新規Javaプロジェクトの立ち上げ〜プロジェクト名の設定
- プロジェクト内の「src」にJavaクラスを作成
- クラスにJavaのソースコードを記述
- 実行ボタンをクリック
プログラミング内容にエラーがなければ結果が表示されます。実行方法を確認する場合には「Hello World!」を画面上に表示するといった、簡単なプログラムで試してみてください。
本格的にJavaを学ぶ前に、まずはそれぞれの開発環境でどうすればJavaを実行できるのか理解しましょう。
Javaプログラミングを楽しく・効率的に学ぶ方法
前述の通り、未経験者にとってJavaは少々難易度が高いプログラミプログラミング言語であるため挫折する学習者が多いのが現実です。
しかし、Java未経験者でも理解できるようわかりやすく解説してくれる学習サービスを活用すれば楽しく・効率的に学習を続けられます。
プログラミング学習サイトを利用する
プログラミング学習サイトはそうした便利なサービスの一つ。
特に未経験者が独学でJava学ぶ場合はプログラミング学習サイトの利用がおすすめ。
このような学習サイトの多くは開発環境を構築しなくて済むものが多いので、未経験者でも最初の段階で高いハードルを感じずに済むメリットがあります。
また、丸バツや穴埋め形式でクイズを解くように学べるサイトや、トーナメント形式でライバルと競えるサイトなど、ゲーム感覚でプログラミングを学べるものが多いのもうれしいポイントですね。
Javaが学べるプログラミングスクールに通う
独学が不安な場合には、Java講座があるプログラミングスクールに通って学ぶ方法がおすすめです。
プロの講師から直接指導してもらえたり、24時間質問できるコミュニティがあったりと、不明点を解決できる機会と挫折しないための仕組みが整っている点では他の学習方法より断トツに優れています。
スクールによっては一緒にJavaの学習する仲間やスクールの卒業生と繋がれる機会、転職支援などのサービスもあり、モチベーション維持につながりやすい点もメリットと言えるでしょう。
一般的に、プログラミングスクールの利用には数十万円の高額な費用がかかるものですが、上記のようなメリットを考慮すればコストパフォーマンスの高い学習手段と言えるのではないでしょうか。
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まとめ
さまざまな開発現場で採用されている高需要プログラミング言語Java。
開発できるものの幅も広く、求人数も多いのでエンジニアへの転職を真剣に考えている方にはぜひ習得していただきたい言語ですが、未経験者には少々とっつきにくい性質があります。
どのような方法でJavaを学ぶかは学習者の選択次第ですが、状況や条件が許すようであれば、未経験者でも理解しやすい学習プログラムにのっとって効率的に学習できるプログラミングスクールの利用がおすすめです。
【参照】
レビュマ
Qiita
MENTA
TechMe
TIME TICKET
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