フリーランスエンジニアのメリットとデメリットとは?デメリットを解消する方法についても解説

フリーランスエンジニアのメリットとデメリットとは?デメリットを解消する方法についても解説

フリーランスエンジニアとしての働き方にはメリットとデメリットがあります
独立を検討している方はフリーランスへの転身を後悔しないよう、メリットとデメリット双方の内容しっかりを把握し、慎重に考えて決断しなければなりません。
そこで、ここではフリーランスエンジニアのメリットとフリーランスの現実、そしてデメリットを解消するための方法について解説します

フリーランスエンジニアのメリット

フリーランスと聞いて思い浮かべるメリットは「自由度の高い働き方ができる」ということではないでしょうか。
確かにそれも大きなメリットなのですが、ほかにもうれしいメリットが複数あります。

スキルであれば年収が上がりやすい

スキルがあり、軌道に乗れば、会社員エンジニア時代より年収が上がりやすい点は非常に大きなメリットです。会社員は企業が定めた給与体系に沿って年収が決まる場合が多いですが、フリーランスエンジニアは受注する案件の数や単価、スキルが報酬に直結するため、仕事の請け方によっては会社員時代より大幅に年収が上がる可能性があります。

たとえば、大手求人サイト「doda」では、ITエンジニアの平均年収は「442万円」という調査結果が出ています。(2022年12月時点。参考:doda
対して、大手フリーランスエージェント「レバテックフリーランス」では、案件の月額平均単価はおおむね60万円を超えており、年収に換算するとおよそ「700万円」を上回ることになります。(参考:レバテックフリーランス

しかし、スキルのないエンジニアは会社員よりも年収が下がる可能性があります。誰もが平均以上の収入を得られるとは限らないため、フリーランスとして十分な収入を得たい場合には高度なスキルが必要です。

仕事を選べる

フリーランスエンジニアは仕事(案件)を自分で選べます

会社員であれば、まったく関心のない案件であっても組織に所属している以上、“会社が請け負った仕事=社員の仕事”として参加しなければなりませんが、フリーランスには案件を選び、ときには拒否する選択権(そもそも契約しないor契約更新しない)があります

ただし、結局のところ仕事を選べるかどうかは本人の実力次第。

本人に実力があれば、やりたい仕事を優先的に引き受けるという働き方もできますが、実力が不足している状態では選べるだけの選択肢がなく、報酬の低い限られた案件しか受注できないことも珍しくありません。仕事を選べるフリーランスになるには、高度な技術や営業力が必要という点は覚えておいてください。

自由度の高い働き方ができる

場所や時間に縛られず自由な働き方ができる――。
前述の通り、これは最もよく知られているフリーランスのメリットではないでしょうか。
稼働時間や場所が希望とマッチする案件を選べば、会社員時代と比べるとかなり自由度の高い、柔軟な働き方ができるようになります。

たとえば、請負型の案件であればクライアントが求める成果物を納品できればいつ稼働してもいいので、働く時間・時間帯は拘束されません。
また、フルリモート可の案件であれば出勤せず、好きな場所で仕事ができます。(※「自宅のみ可」「日本国内在住者のみ」との条件が課されている場合があります)

ただし、柔軟な働き方ができるかどうかは、こちらも本人の実力次第。
スキルのあるエンジニアであれば、好きな仕事を受けて自由に働くという選択もできますが、スキルがないと選択肢が限られるため、結局会社員時代とあまり変わりない働き方になって不満をため込むフリーランスも多いのが現実です。

経費計上で節税できる

確定申告での経費の計上の仕方によってはかなり節税できることがあります
会社員は毎月の給与から所得税が天引きされるため、節税対策における選択の幅がどうしても狭くなりますが、フリーランスは自分自身で所得を計算して確定申告を行う際に業務で必要になった費用を経費(通信費や消耗品費用、接待交際費など)として計上すれば、その分、課税金額を減らせます。
経費として計上できるもの、できないものがありますが、税金と確定申告について学び、上手く計上・申告できれば大きな節税効果が出るでしょう。

プライベートを大事にできる

稼働時間や場所に縛られない自由な働き方ができる案件を受注すれば、結果的にプライベートの時間を優先できることになります。
好条件の案件を獲得するための努力(スキルアップや営業力の強化など)は必要になりますが、稼働時間や場所からある程度解放されることによって得られるものは大きいでしょう。

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フリーランスエンジニアのデメリット

悩んでいる女性

フリーランスが上記のような”いいこと尽くめ“であれば世の中のフリーランス人口はもっと多いはず。
実際のところは次のようなデメリットがあるため、フリーランスとしての独立をためらうエンジニアが多いのです。

収入が不安定になりやすい

フリーランスのデメリットといえば何と言っても収入が不安定になりやすいこと
フリーランスには会社員のエンジニアと違って固定給がありません。また、いつでも仕事が保証されている訳ではないため、何らかの理由で案件が終了した場合は収入が途絶えてしまいます。
ほのほか、「次に参画する案件がなかなか見つからない」「実力不足をみなされて途中で契約を解除されてしまった」といった理由で収入源が突然なくなってしまうこともあるでしょう。
また、クライアントによっては支払いが遅れることがあり、キャッシュフローの管理が難しくなることがあります

こうしたことから、毎月給与が振り込まれていた会社員時代のような経済的な安心感が得られず、不安になってまた会社員に戻るフリーランスも少なくありません。

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社会的信用が低い

社会的信用が低いのも、フリーランスエンジニアのデメリットです。たとえば、次のような不便を感じることがあります。

・住宅ローンやクレジットカードの審査が通りづらい
定期的で安定した収入がないと見なされるため、銀行からの住宅ローンやクレジットカードの審査が通りづらくなります。金融機関はリスクを避けるために、定期的な収入がある会社員を優遇する傾向があるからです。

・賃貸契約の際の不利: 定職に就いていないと見なされることから、賃貸住宅の契約を結ぶ際にも不利になることがあります。家主や不動産会社は、定期的な収入があることを安定性の証と見なすためです。

・社会的認知度が低い
一部ではフリーランスの仕事を「本職」として認識しないことがあります。これは、伝統的な雇用形態に基づく誤解や偏見が大きく影響しています。

以上から、クレジットカード申し込みや賃貸契約など、審査が必要なもの関しては独立前に済ませておくことをおすすめします。

福利厚生がない

フリーランスには会社員にあったような福利厚生がありません

・社会保険は自己負担:
企業に雇用されている場合と異なり、健康保険や年金などの社会保険の全額を自己負担する必要があります。

・有給休暇の欠如: フリーランスは自分で休暇を取ることはできますが、休んでいる間は収入が得られないため、長期休暇を取ることが難しい場合があります。

成長しづらくなる

「フリーランスになると成長できない」とはよく聞く話であり、これも覚えておくべきデメリットの一つです
フリーランスの仕事の結果はすべて自分自身に返ってくるため、請け負う仕事は“自分が対応できる仕事・得意な仕事”に絞られてきます。これは最後まで責任を持つために安全策を講じた結果なわけですが、こうした状態が続くと成長の機会が激減し、今以上のスキルアップが難しくなるのです。
フリーランスが成長し続けるためには自分で意識してスキルを磨き、無理のない範囲で難易度の高い案件に携わるなどして成長を心がけなければなりません。

対して、会社員の場合は仕事を自由に選べず、少々レベルが高い仕事にも参加せざるを得ない状況に置かれることがある分、乗り越えたときには成長を実感できるでしょう。

また、スキルが未熟なまま独立した結果、収入を得るために働くので精一杯になってしまい、スキルアップに時間をかけられないフリーランスもいます。
このような状態を回避するためにも、仕事に困らないだけのスキルを身に付けてからフリーランスになることが大切です。

営業や事務などの本業以外の業務が必要

フリーランスは営業や経理といった本業以外の業務もすべて自分で行います。
これを煩わしいと感じるならばデメリットになるでしょう。
細々とした業務を「雑務だ」と侮ってはいけません。特に税金まわりには要注意。納付が遅れてしまった場合は罰則の対象になります。

フリーランスエンジニアのデメリットを解消する3つの方法

解決方法がひらめいた女性

フリーランスのデメリットはエンジニアとしての生活を大きく左右するものが多く、この点を甘く見ていると心身が疲弊してしまいます。
そこで最後に、フリーランスエンジニアとして働くデメリットを解消する3つの方法を紹介しましょう。

フリーランス向け保険への加入

先にも触れましたが、フリーランス向けの保険に加入することで、収入が途絶えた場合や損害賠償を請求された場合に補償を受けられることがあります。たとえば、日本フリーランス協会の会員になることで、損害賠償責任保険に加え、ケガや病気によって収入がなくなった場合には補償を受けられます。
(参考:日本フリーランス協会

継続的なスキルアップを図る

フリーランスエンジニアには、とにかく高レベルなスキルが求められます。実務経験を積んで、仕事に困らないだけの十分なスキルを身につけてから独立し、その後も継続的なスキルアップを図ることが大切です。

スキルアップすることで案件の選択肢が広がり、高単価な案件を受注できる可能性が上がります。

フリーランスエージェントを活用する

フリーランスエージェントの活用も有効な方法のひとつです。フリーランスエージェントを活用することで優良案件の紹介や確定申告のサポート、健康診断の補助、専門家(弁護士や税理士など)の紹介などのサービスを受けられることがあります。

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まとめ

フリーランスエンジニアとしてやって行けるかどうかはすべて本人次第です。
働き方や収入の面で多くのメリットがある一方、すべての責任が自分自身にのしかかってくる“重さ”がありますから、独立の際は慎重に検討したうえで決断しましょう。

【参考】
日本フリーランス協会

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