プログラミングスクールと独学、どちらがいい?それぞれのメリット・デメリット

プログラミングスクールと独学、どちらがいい?それぞれのメリット・デメリット

プログラミングスクールが乱立し、プログラミング関連書籍も数多く出版されている今、「はたしてプログラミングスクールと独学、どちらの方が効率的に学べるのか」と頭を悩ませている方が多いのではないでしょうか。

そこで、ここではプログラミングスクールと独学のメリット・デメリットをはじめ、それぞれに向いている人の特徴についても解説します
プログラミングスクールへの入学を検討している方はもちろん、現在独学中の方やスクールに懐疑的な方も、今一度両者の違いとご自身の学習の方向性について確認してみてはいかがでしょうか。

プログラミングを学ぶならスクールと独学、どちらがいいのか?

塾や予備校といったスクールに入学した方がいいのか、それとも市販の教材を自由にカスタマイズして独学した方がいいのか――。
学びが是とされている社会では繰り返し議論されているテーマですが、プログラミング学習においても例外ではありません。

この点、結論から言えば、学習の進め方やライフスタイルに合っているのであれば、どちらでも構いません。もちろん、向き不向きがありますが、それについては追々説明しますので、まずはプログラミングスクールと独学のメリット・デメリットを見ていきましょう。

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プログラミングスクールのメリット・デメリット

メリット

1. 効率的に学べるカリキュラムと教材
プログラミングスクールが受講者に提供するカリキュラムと教材にはスクールが今までの指導経験から培ってきた知識とノウハウが凝縮されており、一定の期間で多くのことを効率的に学べるように作られています
カリキュラムや教材に対する実際の評価は使う人によってわかれるものの、自分で教材を探す手間が省けるという点はメリットでしょう。

2. 質問・相談できる
プログラミングスクールの多くは質問や学習相談を受け付けていることが多く、これが学習に悩む受講生の助けになっています
プログラミングの学習を進めていると講義だけでは理解できないことや、何度見直してもエラーが出ることがあります。そんなときに対面やメール、チャットなどで早めに質問できるのは大きなメリットですし、受講者が孤独に陥らないための重要な対策にもなっています。

3. 同じ志を持つ仲間ができる
プログラミングスクールには「この言語を使いこなしたい」「絶対にプログラマーになりたい」といった受講生が集います。彼らの共通の目標は、プログラミングスキルをしっかり身に付けることにありますから、お互いに支え合いつつ、切磋琢磨できる環境があるのは好ましいでしょう。教え合って理解が深まることもありますし、学習にはつきものの孤独が癒せる場合も。
ただし、話し合えるコミュニティが作られていないスクールでは難しいかもしれません。

4. 就職・転職サポートが受けられる
プログラミングを学ぶ目的は人それぞれですが、成人している方であればエンジニアとして就職または転職を目指している場合が多いのではないでしょうか。
基本的に職種未経験者が専門職に挑戦するのは難しいものですが、IT業界の動向をよく知るプログラミングスクールの手厚いサポートがあれば、一人で闇雲に応募するより採用される確率は上がるでしょう
企業紹介や転職保証もあれば、エンジニアデビューにグッと近づけます。

デメリット

1. 高額な費用がかかる
プログラミングスクールの受講料は基本的に数十万円と高額です
金額によっては資金を用意できるまで入学を待たなければなりませんし、受講料の分割払いや教育ローンを利用すると事実上、借金を背負うことになります。
高額だからこそ上記のようなメリットが付いてくるわけですが、万が一、最後まで修了できなかった場合はゼロどころかマイナスになってしまう可能性も。

2. 受講形式やカリキュラムなどが合わない可能性がある
受講形式やカリキュラム、教材などとの相性が合わず、修了前にやめてしまう方がかなりいらっしゃいます。つまり、スクール選びに失敗してしまったわけです。入学前の説明会や相談会の時点で相性を確認できればいいのですが、初心者には判断が難しいでしょう。
また、入学前にはわからなかった事情が発生し、学習が遅れてしまうことも考えられます。

独学のメリット・デメリット

メリット

1. 費用が安く済む
市販の教材や学習サービスを利用した場合、プログラミングスクールに入学するよりも費用がかなり安く抑えられます。購入するものや数にもよりますが、スクールのように数十万円もかかることは稀でしょう。
プログラミング入門の書籍は一冊2000円~3000円程度のものが多く、初心者向けの学習サービスとして知られるトッドインストールは月額1,080円(プレミアム会員)、Progate(プロゲート)は月額1,078円(プラス会員)。基本書として書籍を数冊、有料学習サービスを2つ利用しても数万円かかりませんね。

プログラミングスクールと独学、どちらがいい?それぞれのメリット・デメリット

2. 自分のペースで学習できる
通学やオンラインによる講義、課題の提出、受講期限など、場所や時間の制約を受けない独学であれば、完全に自身ペースで学習を進められます
その分、徹底した自己管理が必要ですが、仕事や学校、育児、家事などへの影響を最小限にとどめられるので、何かと忙しい状況に置かれている方には合っています。

3. 自走力が身に付く
独学の場合は教材選びから学習計画、問題解決、ポートフォリオの制作にいたるまですべてを自ら行わなければなりません。とても大変ですが、こうした過程の経験はプロのエンジニアに求められる自走力が身に付くきっかけになります

デメリット

1. 学習ロードマップをすべて自分で考える必要がある
独学の場合には現在地から目標までの学習ロードマップをすべて自分で情報を集めて考えなければなりません。初心者の場合は最初の情報収集の時点から手間がかかりますし、ご自身で考えた学習方法・進め方が果たして正しいものかどうか判断が難しいでしょう。
身近に現役のエンジニアがいればアドバイスをもらえますが、そうでない場合は手探りの状態で進めることになります。

2. 質問できない
学習を進めるうちにわからない点が複数出てくるものですが、独学の場合はすべて自分で調べて解決していくしかありません
プログラミング学習において、こうした問題解決能力の鍛錬は非常に大切ですが、場合によっては詳しい人に聞いてしまった方が時間を無駄にせず、効率的に学べることもあります。
「学習プロセスのどこの時間をかけるか」の判断を誤ると、いつまで経っても目標地点にたどりつけません

3. 就職・転職への足がかりが掴みづらい
独学の場合、企業からの内定を勝ち取ってエンジニアデビューするまでの足がかりは自分で掴むしかありません
どんなポートフォリオを準備して、どこの企業に応募し、どのような面接対策をするか……。
これらはIT業界やエンジニア求人の動向、もとめられるスキル、就業後のキャリアパスの構築方法などについての知識を基に行う必要がありますが、IT業界に詳しくない方が自力で就職・転職活動すると見当違いの応募となる可能性があり、なかなか内定を得られない可能性もあるでしょう。

プログラミングスクールと独学、それぞれの手順

ノートの上に置かれた眼鏡

では次に、プログラミング学習を始めると決めた後は何から始めたらいいのか、プログラミングスクールと独学の手順の違いについて見ていきましょう。

プログラミングスクール

1. 学習目的・目標の明確化
最初に、何のためにプログラミングを学ぶのか、明確にしておきましょう。ここがある程度定まっていないと、言語選びやスクール選びで失敗する可能性があります。

2. 言語を決める
学習の目的・目標をはっきりさせれば、学ぶ言語もある程度絞れてくるはずです。選択肢が予想以上に多くなった場合は次のステップに持ち越しても構いません。

3. プログラミングスクールの説明会や相談会に参加する
多くのプログラミングスクールでは入学希望者・検討者を対象とした説明会や相談会を開催していますので、ぜひ参加しましょう。こうしたイベントで学習方針やカリキュラム、使用する教材についての詳しい説明があるはずですから、一つひとつ丁寧に確認してください。
言語が決まっていない場合はここで相談してみましょう。言語別に難易度や需要、将来性を教えてくれます。

4. スクールに入学・学習開始!
言語を決め、受講料を払えば学習開始です。講座が始まる前までに必要なものをそろえておきましょう。

独学

学習目的・目標を明確化し、言語を決めるまではプログラミングスクールの場合と同じですが、その後は独学ならではのステップが待っています。

1. 情報収集
学習方法や使用する教材、学習サービスの情報を集めます。これらのほとんどはネット検索で見つかりますが、実際に見たり使ったりしないとわからないことも多いでしょう

2. 本や学習サービスなど教材の購入
書籍を使用する場合は書店に足を運んで実物を確認したいところです。
また、ProgateドットインストールUdemyのような学習サービスでは相性を確認するため、無料会員のまま体験できるところまでやってみましょう。すぐに有料会員になるのはおすすめできません。

3. 学習ロードマップの作成
無計画な学習は時間と労力を浪費する原因になります。情報収集の後は必ず学習ロードマップを作り、綿密な計画を立てましょう

4. 学習開始
ここでようやく学習開始です。学習時間を確保するため、スケジュール調整はしっかり行ってください。

5. 学習ロードマップの検証・調整
独学には当初想定していなかったこと(教材との相性が悪いことが後から判明、疑問点が解消できず学習が大幅に遅れている、など)が起こりがちですから、そのときは一度立ち止まって学習ロードマップを検証し、適宜調整しましょう。

以上からわかる通り、独学は学習開始前の準備が多くなっています。プログラミング初心者の方は、この準備段階でくたびれてしまうかもしれません。

プログラミングと独学、あなたに向いているのはどちら?30代以降の場合は?

二つの交通標識

前述のような「何から始めるか」の違いを認識したうえで、どちらがご自身に向いている学習スタイルなのか、以下の点をふまえながらチェックしてみましょう。その際、現在の年齢も考慮したいところです。

プログラミングスクール

  • 受講料を用意できる余裕がある
  • 超初心者なので心細い
  • 学生時代は塾や予備校の指示に素直に従ってきた
  • 一日でも早くエンジニアになりたい
  • 30代以降で転職できるかどうか心配

このような方はプログラミングスクールの方が向いています。特に30代以降でエンジニアへの転職を考えている方は時間に余裕があるとは言えないので、効率的に学べるプログラミングスクールを強くおすすめします。

独学

  • 資金に余裕がない
  • 自分のやり方にこだわりたい
  • 最初は教養・趣味として学びたい
  • アドバイスしてくれるエンジニアが家族や友人にいる
  • 高校受験や大学受験は自宅学習で済ませたが、無事合格できた

このような方は独学でも知識が身に付く可能性が高いでしょう。ただし、プログラミング学習の現状からみると、独学で目標を達成できる方はごく少数です。
上記のような点をクリアしていない方が大半ですし、独学での習得が難しいといわれる言語を選んだ場合はなおさらです。

Javaは高需要の言語。しかし初心者が独学で学ぶのは難しい

独学では習得が難しい言語、その代表的な例はJavaです
JavaはさまざまなWebサービスやアプリ、業務システムなどの開発で活用されている使用率の高い言語であり、環境に左右されない汎用性、データ処理の安定性といった特長から今後も高い需要が見込まれ、高収入が期待できます。

学習希望者からも人気がありますが、ほかの言語を比べると複雑な構造であるため全体像を理解するのが難しいうえ、覚えなければならないルールや文法が多いため、初心者の独学はおすすめでいません

プログラミングスクールと独学、どちらがいい?それぞれのメリット・デメリット

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まとめ~プログラミングスクールは無料体験で相性チェックを!~

勉強方法には相性がありますが、それを確認する一番の方法は「どちらもやってみること」です。
時間に余裕がある場合は独学・プログラミングスクールのどちらにもチャレンジしてみましょう。
プログラミングスクールのなかには無料でクラスを体験できる無料体験会を開催しているところもありますから、こうした絶好の相性チェックの機会は積極的に活用してください。

【参考】

Progate
ドットインストール
Udemy

初心者が失敗しないプログラミングスクールの選び方とは?基準や避けるべきスクールを解説
「Progateは意味ない」って本当?活用法についても解説
【入門】Javaの基礎知識や特徴、挫折ポイントも解説!
LifetimeEngineer編集部
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