女性がフリーランスエンジニアになるメリットや活躍が目立つ職種、仕事の有無などを解説
出産・育児やパートナーの転勤、家族の介護、自身のライフ・ワーク・バランスの見直しなどのためにフリーランスエンジニアとして独立を検討する女性エンジニアは多いかもしれません。
フリーランスは会社員と比べると比較的柔軟に働けるため、多くのライフイベントが待ち受けている女性にとっては非常に気になる働き方ですが、メリットばかりではありません。
そこで、ここでは女性フリーランスエンジニアになるメリットや女性の活躍が目立つ職種、仕事の有無、注意点などを解説します。
目次
女性のフリーランスエンジニアは活躍できる?
まず、フリーランスエンジニアに性別による差は生じるものなのでしょうか。
この点、スキルと経験が重視されるIT業界のエンジニアにおいて、性別は関係ありませんし、これはフリーランスとして独立しても同じことです。
女性のフリーランスエンジニアは十分活躍できます!
会社員エンジニアの場合、職場で男性エンジニアが多いとパワーバランスが男性に偏ることがありますが、企業に雇用されないフリーランスエンジニアであれば良くも悪くも「外部の人」となるため、性別による不利益を被る可能性は少ないでしょう。
フリーランスは基本的にスキル・知識・経験による仕事の結果のみで判断されますから、クライアントが満足するパフォーマンスが出せていたなら性別は関係ありません。
これを証明するように、フリーランスエージェントのサイトには女性エンジニアのフリーランス体験談が多く見られます。フリーランスになった動機や転向後の働き方、プライベートの過ごし方などは非常に参考になるので、気になる方は複数のサイトをチェックしてみましょう。
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女性の活躍が目立つエンジニア職種とは?
女性もフリーランスエンジニアとして活躍できると聞いても、実際は職種によって結果が異なるのではないかと考える方がいらっしゃるかもしれませんね。プログラミング言語と同様、職種においても流行りと需要があるからです。
結論から言うと「どの職種であれば女性が有利」といったような傾向はありませんが、次の職種はフリーランス・会社員を問わず女性エンジニアの活躍が目立ちます。
フロントエンドエンジニア
特に、複数あるエンジニア職種の中で女性の活躍が目立つのはフロントエンドエンジニアで、コーダーやWebデザイナーからフロントエンドエンジニアへ転向するパターンが多く見られます。
SE(システムエンジニア)
また、SE(システムエンジニア)として頑張る女性も多くなっています。
SEにはクライアントとの綿密かつ丁寧なコミュニケーションが必要になりますが、共感性と柔軟性、そして言語能力が高いとされる女性には向いている職種といわれており、実際活躍している女性SEが増えているのです。
現場で責任者を経験した女性SEがキャリアアップしてITコンサルタントになることも多く、高いコミュニケーションスキルが求められるエンジニア職種はこれからも女性が増えていくことでしょう。
インフラエンジニア
サーバーの設計・構築・保守運用を担うインフラエンジニアはここ最近女性の進出が増えている職種であり、”インフラ女子”という言葉も登場しています。IT基盤を支える重要な職種であるため需要が非常に高く、会社員・フリーランスの両方で求人数・案件数が豊富。今後もしばらくは高需要が見込まれる狙い目の職種と言えるでしょう。
最近はAWSやMicrosoft Azureのようなクラウドサーバーが主流になっていますから、リモートワークできる案件が増えているのもフリーランスエンジニアにとっては大きな魅力です。
テストエンジニア
製品やシステムが正確に作動するか検証するテストエンジニアも女性が増えています。
バグを発見するという地道な作業を繰り返す仕事は比較的女性に向いているといわれ、インフラエンジニアと同じくリモートワーク案件が増えている傾向にあります。その地道な作業ゆえ、「おもしろみがない」と判断されがちですが、製品やシステムの質を左右する”最後の砦”となるためやりがいは十分。プログラミングの知識も活かせます。
“女性エンジニアあるある”の悩みも解決?女性がフリーランスエンジニアになるメリット
フリーランスは会社員エンジニアのような安定した給与や福利厚生がありません。
しかも仕事が突然なくなるリスクもある……にもかかわらず”女性エンジニアあるある”として挙げられる悩みを解決する方法としてフリーランスへの転向を検討するエンジニアは年々増えています。
ここでは、女性エンジニアがフリーランスエンジニアになるメリットについて具体的に見ていきましょう。
女性のライフイベントに合わせて柔軟な働き方ができる
女性にとって非常に大きなメリットは、自分のライフイベントに合わせて柔軟な働き方ができることです。
特に育児と仕事の両立は多くの女性が悩むところですが、フリーランスであれば案件を選べるので仕事の内容や量、稼働時間を調節しやすく、“共倒れ”防止につながります。
会社員の場合「長く仕事場を離れるとキャリアに支障が出る」と不安になりがちですが、フリーランスエンジニアの場合は出産や育児に合わせて柔軟に働けるので長期間のブランクが生じにくく、キャリアを継続しやすい点は大きなメリットと言えるでしょう。
長期的なキャリア形成という観点からも、フリーランスエンジニアになることは有益な手段になり得るのです。
ただし、「案件(仕事)を選べる立場」でいられる実力があることが大前提。
スキルが不足していれば働く場所や時間、仕事内容などの条件面で妥協せざるを得ません。
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身支度が比較的簡単で済む
リモートで働く場合、外出しなくても済むのでメイクや服選びといった身支度が簡単になります。
女性は身支度に時間がかかる傾向にあるため朝の時間が慌ただしく、これが大きなストレスとなっていることも少なくありません。
現在、リモートで働いている会社員エンジニアの方も、朝の気楽さに大きなメリットを感じているのではないでしょうか。
トイレや更衣室などの職場環境の不備から解放される
リモート案件であれば「女子トイレが少ない」「トイレが男女共用」「更衣室がない」といった女性にとっては快適とは言えない職場環境から解放されます。
IT業界は女性が働きやすい職場環境の企業が比較的多いですが、すべてがそうとは限りません。今まで男性が圧倒的に多かった企業では女性が働きづらい環境のままであることが多々ありますから、フリーランスエンジニアになって在宅で働ければそのような問題も解決しますね。
スキルがあれば昇進や残業をせずに収入を上げられる
フリーランスエンジニアはスキルと仕事の結果で評価され、それが高単価案件へとつながりますから、収入を上げるために無理をしてなりたくない管理職を目指したり、残業したりする必要はありません。
スキル・実力で稼げること。これは女性エンジニアだけではなく、男性エンジニアにとっても大きな魅力でしょう。
40代、50代の女性フリーランスエンジニアに仕事はある?
「フリーランスエンジニアという働き方は20代、30代向けで、40代、50代は仕事がないのでは?」と思われる方が多いようですが、内閣官房日本経済再生総合事務局が実施した「フリーランス実態調査(令和2年5月)」によれば、フリーランスとして活動している人の約7割が40代以上ミドル・シニア層です。
(参照:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査(令和2年5月))
確かに案件によっては年齢制限が設けられている場合もありますが、専門性を持ち、しっかりとしたスキルがあれば年齢は大きな問題ではありません。事実、Lifetime Engineer編集部でも40代、50代以上の応募をOKとする案件を多数確認できていますから、専門性とスキルが備わっていれば40代、50代の女性フリーランスエンジニアの方が活躍できる場はたくさんあります。
ただし、当然チームと協力できる協調性とコミュニケーション能力があることが前提なので、その点は覚えておきましょう。
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女性のフリーランスエンジニアが注意するべきポイント
性別に限らず、フリーランスエンジニアには次のような失敗が起こりがちです。
上記のようなメリットがあっても、一歩道を間違うと途端に失敗路線に入ってしまうのがフリーランスという働き方。
次に挙げる女性によく見られる失敗ポイントなので、フリーランスエンジニアへの転向を検討している方は事前に把握しておきましょう
仕事を断る勇気を持つ
自分の限界値を知り、体力的・時間的に厳しい仕事や自身のスキルとマッチしないような仕事ははっきり断るよう心がけましょう。
フリーランスは会社員のような就業規則などもないため、労働時間に縛りがなく、自分の裁量で仕事を受注できます。しかし、クライアントから強くお願いされると女性ならではの共感性や優しさゆえに断れず、自分のキャパシティを超えて仕事を受注してしまうことも。
こういった仕事は一時的には感謝されるかもしれませんが、万が一、仕事を終えられなければかえってクライアントに迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。
フリーランスエンジニアは“何でも屋”ではありません。断る勇気が必要です。
悪質なクライアントからは離れる
クライアントの中には低単価であるにもかかわらず高スキルな仕事を発注するクライアントがいます。
特に駆け出しのフリーランスエンジニアである場合は足元を見られて安く買い叩かれることがありますから、自身のスキルの相場を確認し、低単価で引き受けている場合は単価を交渉しましょう。それが叶わないのなら、そのクライアントとは縁を切って他のクライアントを探す方が賢明です。
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女性フリーランスエンジニアが快適に働くための心がけ
せっかくフリーランスとして独立するのなら、できる限り希望が叶う形で働きたいものです。
「自分軸」を大切にできる働き方にするためにも、次のようなことを心がけてみましょう。
エンジニアの仲間を作る
エンジニア向けコミュニティや勉強会、オンラインサロンなどに参加してエンジニアの仲間を作っておくと良いでしょう。新しい技術や案件の獲得方法、ちょっとした愚痴などを話せる仲間がいることは心強いですし、ストレスの軽減にもつながります。
企業に所属せず、基本的に一人で仕事を請け負うフリーランスは孤独に陥りがちですから、何かと相談できる仲間を作っておいて損はありません。
一時的に収入が減る、またはなくなる可能性を考えて貯金しておく
普段から計画的に貯金しておきましょう。出産・育児で一時的に無収入になったり、収入が大幅に減ったりする可能性がありますし、フリーランスである以上、今の仕事がずっとあるという保証はありません。
仕事選びの基準を持っておく
どのような仕事であれば引き受けるのか、自分なりの仕事選びの基準を持っておきましょう。
このような基準を持っておけば判断に時間がかからないうえ、不利になる仕事を上手く回避できるようになります。
基準をリストアップする際は、単価や求められるスキル・仕事内容、場所、稼働時間など、なるべく内容を具体的にするのがポイントです。
契約書をしっかり読み、疑問点を明らかにする
フリーランスの業務委託契約を締結する際は締結前に必ずすべての項目に目を通し、少しでも不明点があれば、質問するようにしましょう。
責任の範囲や損害賠償請求が発生する要件、損害賠償請額の上限などは特に重要なチェックポイントなのでしっかり確認してください。
まとめ
フリーランスエンジニアにまつわるメリット・デメリットに性別の差はほとんどありまあせんが、唯一明確なのは女性の場合には妊娠・出産があり得るという点です。
これから予定がある方は体に無理のないよう、契約・受注は慎重に判断してください。
状況によってはフリーランスへの転向自体を様子見することも大切です。
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