フリーランスエンジニアになるタイミングはいつがベスト?必要な経験年収や準備についても解説!
フリーランスエンジニアへの転身は、キャリアにおける大きな一歩ですが、その成功は独立する”タイミング”が大きな影響を与えるのをご存知でしょうか。では、フリーランスとして独立するのに最適なタイミングはいつなのでしょうか?
独立するタイミングを間違えると想定していなかったような苦労やトラブルに見舞われてしまいます。そこで、ここではフリーランスとして独立するために必要な経験、独立時の重要な注意点などについて解説します。
目次
フリーランスエンジニアになるベストなタイミングの年齢は?
フリーランスは甘くない。
これは現役フリーランスエンジニアやフリーランス経験者からよく聞く言葉です。
特に独立のタイミングを間違えると案件獲得の段階から苦労してしまいます。
では、フリーランスエンジニアとして独立するなら一体いつ頃がベストなのでしょうか。
まずは、独立するベストな年齢のタイミングについてみていきましょう。
フリーランスエンジニアになるタイミングは20後半〜30代がベスト
フリーランスエンジニアへの転向にこれといった年齢制限はありませんが、あえてベストなタイミングを出すならば、20代後半から30代が最もフリーランスになりやすいと言えます。
このあたりの年代は若さゆえ柔軟性があり、スキルもある程度身に付いた状態なので、独立のスタートラインに立てる技術・体力・気力が備わっているのです。
30代後半以降は独自の強みがあれば有利に
それでは、30代後半以降はどうなのでしょうか。
この点、フリーランスエンジニアの求人では年齢制限を設けている場合があるため、年齢が高くなるほど参画が難しくなる傾向があることは否めません。
しかし、これまで経験して得た独自の強みがあれば、高単価の案件を受注することは可能です。特にPMやPLといったマネージメント経験があると仕事の幅が広がります。
どの年齢層にもそれぞれ強みや弱みがありますから、自分の年齢と経験、スキルに合わせて最適な戦略を練ることが大切です。
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フリーランスエンジニアになるタイミングで必要な経験年数は?
次はフリーランスエンジニアとして独立するのにベストな実務経験年数についてみていきましょう。
実務経験年数は会社員・フリーランスを問わず、エンジニアとしての実力を測る重要な指標の一つであり、これを抜きに案件の獲得は語れません。
実際にフリーランスエンジニアになった人の実務経験年数は?
エンジニアと企業のマッチング事業を展開している株式会社ポテパンが公表したデータ(※2018年4月)によると、フリーランスエンジニアになった時点の実務経験年数の分布は下記のとおりです。
- 未経験:5%
- 1年以上:45%
- 2年以上:30%
- 3年以上:15%
- 5年以上:5%
(参考:https://freelance.potepan.com/blogs/1647#chapter_9)
上記から、1~3年で独立を考える人が多いことが分かります。
タイミングとしてベストなのは実務経験は3年以上
とはいうものの、フリーランスエンジニアとして独立するのにベストなタイミングとなる実務経験年数は3年以降でしょう。理由はつぎのようなものが挙げられます。
・スキルレベルと専門知識
フリーランスエンジニアとして成功するには、ある程度の技術的なスキルと専門知識が必要です。3年の経験があれば、多くの場合、基本的なプロジェクトを自立して遂行できるレベルに達している可能性があります。
・実績とポートフォリオ
クライアントはしばしば、過去のプロジェクトや実績を基にフリーランスエンジニアを評価しますが、3年の経験があればスキルを十分にアピールできる魅力的なポートフォリオを制作できる可能性があるでしょう。
・ソフトスキル
フリーランスエンジニアは自分自身のビジネスを運営する必要があります。案件探しや先方へのアポイントメント、営業活動、単価や契約内容の交渉、契約管理、会計などのスキルが含まれます。これらのスキルは会社員としての経験で得られることが多いので、そういった意味でも3年の経験は有利になります。
・財務的な準備
フリーランスとしての収入は不安定であることが多いため、十分な貯蓄や安定した収入源がないとリスクが高まります。3年間の準備期間の間に最低1年分の生活費を貯蓄しておくことが望ましいでしょう。
3年未満の実務経験でも案件獲得は可能ではありますが、よほど高いスキルがない限り最初から高単価の案件を受注できる可能性は低いでしょう。
したがって、最低でも3年以上の実務経験を積んでから独立することをおすすめします。
フリーランスエンジニアになって失敗・後悔しないための準備
フリーランスに憧れる人は多いものの、思ったように行かず失敗に終わる例が後を絶たないのが現実です。
独立という決断が後に大きな実を結ぶよう、フリーランスエンジニアになる際は次のような点を留意しておきましょう。
貯金はある程度貯めておく
どの程度の貯蓄があるかを確認しておきましょう。
フリーランスエンジニアとして独立したはいいものの案件を受注できず、貯金も不十分であれば生活が立ち行かなくなります。
また、資金に余裕がなくなると焦って自分のスキルレベルに見合わない低単価の案件を受注してしまったり、悪質なクライアントに引っかかったりしてしまうリスクも高まるため、資金に余裕を持って独立することが大切です。
あらゆるリスクを考慮して、最低1年分の生活費を賄える程度の貯蓄を用意しておくといいでしょう。
副業で“お試しフリーランス”を経験してから独立する
いきなり独立するのではなく、まずは副業としていくつかの案件をこなしてみることをおすすめします。
副業で案件を獲得できれば独立への自信につながりますし、独立後の案件の目処も立ちやすいので精神的な負担も軽くなります。
自己管理を徹底する
フリーランスが頼るべきは基本的に自分自身です。仕事の進捗や体調、お金など、フリーランス活動におけるすべてにおいて徹底した自己管理が求められる点はしっかり認識しておきましょう。
生活習慣の乱れ、体調不良の放置、事務作業の後回しといった悪習慣を自覚している場合は独立より、これらの改善が先です。特に体調不良の放置は要注意。独立前は必ず健康診断を受けてください。独立後に思わぬ怪我や病気で長期療養が必要になる例は少なくありません。
ポートフォリオを充実させる
フリーランスエンジニアとして案件を受注する際に、クライアントに自分をアピールする必要がありますが、その資料となるものがポートフォリオです。
独立前にポートフォリオを充実させて、クライアントからスキルのあるエンジニアだと認識してもらいましょう。
フリーランスエージェントに登録する
前述のように個人でクライアントになりそうな企業にアプローチして案件を獲得する方法もありますが、実務経験豊富なエンジニアであればフリーランスエージェントに登録して案件を紹介してもらう方法がおすすめです。
フリーランスエージェントのスタッフが営業から契約締結まで業務を代行してくれますし、個人ではなかなか見つけられないような高単価の優良案件を紹介してくれる可能性もあります。
ただし、フリーランスエージェントを通して案件を獲得すると、報酬の中から毎月手数料(マージン)が差し引かれることは覚えておきましょう。この手数料がエージェントの利益であり、エージェントというビジネスモデルが成り立つ基礎になっています。
マージン率は各エージェントによって異なりますが、大体20%~30%が相場のようです。
(ex. マージン率30%の場合:単価90万円×0.3=手数料)
手数料が引かれる分、手取りは減ります。手数料が気になる場合はエージェントに必ず確認してください。
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フリーランスエンジニアの独立後の手続き
会社員エンジニアからフリーランスエンジニアへ転向する場合、独立後に年金や保険などの手続きが必要になります。
退職に関する手続き
会社を退職することになりますから、退職の手続きが必要です。
まずは、上司に退職する旨を伝えましょう。退職前は会社へ事前に通知することになっていることが一般的なので、退職希望日まで余裕を持たせるためにも早めに伝えましょう。
多くの企業では退職する1ヶ月前に通知するよう定めている場合が多いようです。
国民年金保険へ加入(強制加入)
フリーランスエンジニアに限らず、退職後は国民年金に加入することが義務付けられています。
会社員エンジニア時代は厚生年金に加入しているはずなので、国民年金に切り替えましょう。
国民年金に加入するには、市役所や区役所の保険年金課で手続きする必要があります。
手続きは退職日の翌日から14日以内に行うことが基本です。
国民健康保険に加入(強制加入)
国民健康保険も、年金同様に加入することが義務付けられています。会社員エンジニア時代は社会保険に加入しているはずなので、国民健康保険に切り替えましょう。
国民健康保険の加入申請は会社の健康保険を脱退した後、区役所の保険年金課にて手続きをします。手続きは退職日の翌日から14日以内に行うことが基本です。
小規模企業共済制度に加入(任意)
小規模企業共済制度は中小企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度で、フリーランスにおすすめです。
月々の掛金は1,000~70,000円まで。500円単位で自由に設定可能で、加入後も増額・減額できます。確定申告の際は掛金全額を所得控除できるので、高い節税効果もあります。
フリーランス保険に加入(任意)
フリーランスは会社員と比べて傷病手当金が受け取れなかったり、老後に受け取れる年金が少なかったりするデメリットがあります。フリーランスは自己責任に基づく働き方であるため、万が一のときに自分を守ってくれる保険は非常に重要です。
この点、フリーランスが加入できる保険は複数あるのでご安心を。医療保険や所得保障保険、定期保険や終身保険など、自分に適した保険に加入して、安心して業務に取り組めるよう体制を整えましょう。
フリーランス向けの保険には次のようなものがあります。
まとめ
組織・場所・時間にとらわれない自由な働き方として注目を集めているフリーランスですが、実際は厳しいこと・つらいことに直面するシーンが多々あります。
将来フリーランスへの転向を考えている方は、この点を理解したうえで実務経験を積み、十分に準備してから独立しましょう。
3年以上の実務経験と入念な準備、この2つ要素がそろったときがフリーランスとして独立してもいいベストタイミングです。
【参考】
小規模企業共済制度
フリーランスの保険
フリーナンス
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