エンジニアへの転職は難易度が高いのか?資格や職種別の難易度も解説
ITエンジニアを目指そうと思い始めた未経験者にとって、エンジニアになるのはどのくらい難しいのか、つまり難易度は非常に気になるところです。
一般的に、高収入で自由な働き方ができる職業は難易度が高くなる傾向がありますが、エンジニアの場合はどうなのでしょう。
そこで、ここではエンジニア転職の難易度のほか、資格や職種、就職・転職の難易度も解説していきます。
エンジニアへの転職は難易度が高いのか?
エンジニアになる難易度は目指す時点でのスキルや知識、向き・不向き、学ぶプログラミング言語などにもよりますが、一般的には他の職業に比べて難易度が高いです。
その理由は以下の通り。
挫折率9割!プログラミング言語習得の難易度が高い
エンジニアを目指すならプログラミング言語の習得が必須ですが、これがなんと挫折率9割の難しさ。また、プログラミング言語の種類や職種によっては向き・不向きがあることも難易度に大きく影響します。
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実質的には年齢制限がある
また、年齢がある程度制限されることも難易度を上がる原因の一つ。
プログラミング言語を習得できたとしても、年齢がネックとなって就職できない場合があることは無視できないポイントでしょう。IT業界自体に若手が多いうえ、技術トレンドの移り変わりが非常に速くキャッチアップが大変ですから、「エンジニア35歳定年説」が出回るほど。
開発現場で通用するプログラミングスキルが必要
プログラミング言語を習得できたとしても、それが開発現場で通用するかどうかはまた別の話。
ただの知識ではダメで、現場で使える実践的なプログラミングスキルを身につけて初めて使えるエンジニアになれるのです。
プログラミングをビジネスで使用できるレベルにまで習得するには時間も労力もかかりますから、学習レベルとの違いに心が折れて短期離職してしまう新米エンジニアも少なくありません。
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代表的なIT系資格の難易度ランキング
次に、資格の面から難易度を確認していきましょう。
まず、前提としてエンジニアになるのに資格は不要ですが、未経験者がエンジニアを目指す場合にはITの知識を網羅的に学ぶ方法の一つとしてIT系資格の取得が有効です。
特に、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が主催している試験はIT系の国家資格(厳密には国家試験)として名高く、企業からの評価も非常に高いので、ここではIPA主催の試験をレベル別にご紹介していきます。
なお、ここで最後のご紹介する情報処理技術者の各種スペシャリスト試験はかなりの難関試験です。
ITパスポート(レベル1、偏差値45程度)
ITパスポートは、ITの一般的な基礎知識を習得していることを証明できる国家試験です。合格率は50%ほど。
ITパスポートはレベル1で最も難易度が低く、ITスキルの“はじめの一歩”となる試験と言えます。IT未経験の場合はITパスポートからチャレンジすると良いでしょう。
ただし、ITパスポートを取得しただけではエンジニアとして就職・転職する際の武器にはなりません。この試験はあくまでITの教養を身に付けるものと捉えた方が無難でしょう。
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基本情報処理技術者(レベル2、偏差値50程度)
基本情報処理技術者は、情報技術全般に関わる基本的な技術・知識を持つ人や、プログラムを設計し、開発・単体テストまで一連の流れを担当する人のための国家試験です。基本情報技術者試験の難易度はレベル2に該当します。毎年10万人を超える受験者がおり、合格率は25%ほど。
この資格でもってやっとエンジニア就職・転職に有利に働くようになります。
プログラミングスクールや独学で一通りの学習を終えた方は、この試験の合格を目指してみると良いでしょう。
応用情報処理技術者(レベル3、偏差値60前後)
応用情報処理技術者は、IT関連の応用的知識・技術を持ち、高度IT人材としての方向性を確立した人を対象にした国家試験です。
基本情報技術者試験の難易度はレベル3に該当し、合格率は20%ほど。目安として500時間の勉強時間が必要と言われます。
未経験者はもちろん、エンジニアとしてすでにキャリアがある場合でもこの試験に合格していると転職の際に何かと有利に働くことが多く、勉強しておいて損はありません。
情報処理技術者試験(難関、偏差値65~70)
- ITストラテジスト
- システムアーキテクト
- プロジェクトマネージャ
- ネットワークスペシャリスト
- データベーススペシャリスト
- エンベデッドシステムスペシャリスト
- ITサービスマネージャ
- システム監査技術者
- 情報処理安全確保支援士
以上の種類に分かれています。どの試験も情報処理技術者試験の中で高い難易度・高い専門性・高い対外的評価を誇り、試験で計ることのできる能力としては最高のスキルレベルと言っても良いでしょう。
エンジニア未経験者が合格するのは非常に難しいので、エンジニアデビューしてからのスキルアップとして最適です。
以上から、未経験でエンジニアとして就職・転職する場合、IT知識の偏差値は最低でも50程度必要になることがわかりますね。
エンジニアの職種別難易度
次にエンジニアの職種別に難易度を見ていきましょう。
前述の通り、エンジニアになること自体の難易度は高いですが、エンジニアの職種は20種類前後あるため、すべて同じようには語れません。
また、扱うプログラミング言語や分野によっても難易度が変わるので判断が難しいところですが、一般的に
- Webエンジニア(フロントエンド・バックエンド)
- インフラエンジニア(サーバー・ネットワーク)
はスクールや独学でしっかり学習すれば未経験からでもなれる可能性がありますから、そういった意味で難易度はそこまで高いというわけではありませんが、
- データサイエンティスト
- セキュリティエンジニア
- システムアーキテクト
- AIエンジニア
上記のようなエンジニア職種を未経験者が目指すのは非常に難しいでしょう。どれも複合的な知識と豊富な経験が求められるからです。
エンジニアが就職・転職する際の難易度
最後に、エンジニア職に就職・転職する際の難易度について見ていきましょう。
中小企業・ベンチャー:未経験からでも就職・転職可能(難易度中程度)
IT業界は人手不足であるため、企業の規模や事業内容にこだわらなければ未経験からでもエンジニア就職は可能です。
ただし、経験者と未経験者を問わず、基本的な技術力や知識を評価するためのテストを実施している企業もあるため、ITの勉強はやっておくに越したことはありません。
また、転職の場合は就職とは異なり、企業は即戦力を求めているため、未経験者であってもある程度のスキルが必要です。
大企業:学歴・スキルともに要求され、未経験者の転職は難しい(高難易度)
大企業にこだわる場合は就職難易度が一気に上がります。
このような企業はエンジニアに求めるレベルも高いですし、新卒ではない限り未経験者の採用は非常に狭き門。
さらに、企業によっては学歴が重視されることもあり、高いスキルがあっても俗に言う学歴フィルターに引っかかってしまうと面接にたどり着けないことも多々。
「具体的にはどの企業が難しいんだろう?」と疑問に思う場合は、「エンジニア 就職難易度」などとネットで検索してみましょう。就職難易度情報がたくさんヒットしますから、チェックしてみてはいかがでしょうか。
なお、抜群の知名度を誇るGoogleやAmazon、Salesforce、マイクロソフト、アドビ、DeNAなどは代表的な高難易度IT企業です。
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まとめ
エンジニアの難易度は他の職業と比較して高く、簡単になれるわけではありません。
しかし、一度このハードルを乗り越えてしまえば、現在のIT社会を支える市場価値の高い人材になれることは間違いありません。最初は難しさと格闘することになりますが、ぜひこの難関を乗り越えて、さまざまなメリットを享受してください。
エンジニアは年収も自由度も高く、そしてやりがいも得られる仕事です!
【参考】
ITパスポート
基本情報処理技術者
応用情報処理技術者
高度情報処理技術者試験
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